「音声検索」の台頭:アメリカで起きているSEO対策の変化
世界的に市場に出回っているデバイス、例えばスマートフォンやパソコン等のうち、42億を超えるデバイスが音声検索に対応しているとされています。
特にスマートスピーカーの普及によって、日本でも音声検索を利用するユーザは増加傾向にあるもようです。
ただ、音声がGoogleに提供・管理されていることによるプライバシーへの懸念などから、普及しきっているわけではありません。
しかし、IT先進国のアメリカ等では、音声検索は既にSEO対策の範囲です。
日本はアメリカに追随する傾向が強いため、将来的に音声検索ニーズが膨れ上がっていく可能性は否定できません。
そこで本記事では音声検索についての基本情報、実際に音声入力による検索結果を最適化する方法まで詳しく解説していきます。
まもなく日本も?音声認識は世界で普及している
ほんの数年前まで全く未知のものだった音声検索のマーケットは、いま世界中で着実な拡大を続けています。
Googleの報告によると、2021年時点で世界のGoogle利用者の内27%がモバイルデバイスで音声検索を利用。
そして最近、Googleの音声検索は100以上の言語で使用できるようになりました。
このように、音声検索の利用率は今後世界中で増加していくことが見込まれています。
Googleの音声検索は、英語に関して95%の精度で入力でき、中国のiFlytekなどGoogle以外にも複数のIT企業が音声検索の実用化・普及に注力しています。
ちなみに、iFlytekは北京語を98%の精度で22の異なる言語に認識可能です。
では、実際に音声検索が台頭してきた場合、SEOにはどういった変化があるのでしょうか?
ここからは音声検索結果を最適化する方法について、21年7月現在アメリカで広く採用されている基本的な対策方法を3つご紹介します。
対策①:音声検索では「単語」から「より自然な文章」へ
現在日本で主流のSEOは、検索エンジンのユーザーが単語で検索することを前提として戦略が組まれています。
例えば男性向けオンラインジムのコンテンツをGoogleで上位にランクインさせたいなら、「筋トレ,オンライン」など、初めに1~3語の「キーワード」を選ぶところからスタート。
それから、そのキーワードで検索した対象が求めるコンテンツを制作することで上位露出を目指します。
音声検索はそうではありません。
Mary Meekerの「internet trends report」によれば、こういった音声検索の70%は「自然言語」もしくは「会話言語」で行われていることが判明しています。
単語による検索が辞書を引くようなものだとすれば、音声検索は物知りの友達に質問するようなものです。
同じ男性用ジムの例なら、音声検索では「オンラインで筋トレできるジムの選び方は?」等のように入力するでしょう。
(この質問形式の文字列を「ロングテール・キーワード」と呼びます。)
つまり、これまでのSEO対策とは異なり、より自然で会話的なフレーズをキーワードとして設定することで、音声検索の結果で上位表示されやすくなります。
対策②:音声検索でのユーザー検索意図を正確に把握
音声検索であろうと、SEO対策の本質が変更するわけではありません。
ユーザが知りたいことを検索エンジンに尋ねる方法が、単語の羅列から自然な質問へとシフトするだけです。
Googleに評価されるコンテンツが「検索意図を満たすもの」であることにも変化はありません。
むしろロングテール・キーワードになることでユーザーが何を求めているかを示す情報量が多くなるため、検索意図を読み取ることは多少なり簡単になるでしょう。
対策③:音声検索では「ローカルSEO対策」を重視する
米国において、音声検索はローカル検索の実行によく使用されます。
Googleマイビジネスのリスティングや、eコマースストアなどについては特別に音声検索を重視することが重要になることが予想されます。
常に最新の運用情報を更新し続け、重複するページを削除し、ユーザーにとって会敵に使える状態を保ちましょう。
音声検索は、これから台頭していく可能性をもった新しい検索の形です。
今の内から準備を始め、ロングテール・キーワードによる検索結果でゆるぎないポジションを獲得しましょう。
参考:Voice Search Optimization: Three Essential Tips For Tech Leaders